フィリピン国コーヒー品評会 PCQC2025結果 アラビカ部門
Philippine Coffee Expo 2025(5/9~5/11)の初日の午前10時より、フィリピン国コーヒー品評会(PCQC)2025の結果発表及び表彰式が行われました。アラビカ小規模農家部門の結果は以下の通り。
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フィリピン国コーヒー品評会 PCQC2025結果 アラビカ部門 結果 |
水色は北部ルソンの農家(2名、ベンゲット州とマウンテン州)
暖色系はミンダナオ島の農家(10名)
薄いオレンジ(南ダバオ州)、オレンジ(ブキドノン州)、赤(南ラナオ州)。
<総評>
ブキドノン州から5名が入賞。はじめて南ダバオ州を上回りました。
私は同州がフィリピン国のアラビカ種コーヒーの生産の中心地になると予想していおり、この傾向は今後も続く、後から振り返って2025年が南ダバオ州→ブキドノン州への分岐の年になったと言われることになると考えています。
南ダバオ州BACOFAが減らしました。12名中、BACOFAから2名(過去に入賞歴のある農家ロキータさんとマリフェル)。、マリビックさんのDubria Farmグループから1名(初入賞)。エントリー数は多く(20人程度)で12位から下に大勢が占めているのでしょう。
マリビックさん本人のコーヒーは事前にカッピングしており、フローラルで紅茶感のある美味しいコーヒーで優勝を含めて上位に入賞すると予想していました。この点は外し、また個人的には残念です。
BACOFAのMs. Cherry Gil Cabanday(84.45点)とMs. Josephine Libresは高得点でしたが、乾燥中にシナモンをインフューズドしたことにより、除外され、別に特別表彰されていました。かなり美味で、例年通りなら優勝していました。
北部ルソンから2名入賞。エントリー要件に120KGの提出があります。小規模農家にはここがネックですが、北部ルソンのコーヒーは美味しいです。優勝者が現れても不思議ではないと予想はしていましたが、あんな若い人がドリームを掴むとは。
BARMM地方ラナオ州のアマイマナビラン町も産地として確立してきました。
<個人的感想>
MILFACOから8~10位に3名が入り嬉しい。昨年は1名も入らずに悔しい思いをしたのですが、やっと実力が証明されました。
理由は、私たちの支援・・・ではなく、メトロバンクの支援による乾燥ベッド建設です。設備があれば良いコーヒーが作れます。コーヒー作りは科学で再現性があります。
MILFACOから8~10位に3名が入り嬉しい。昨年は1名も入らずに悔しい思いをしたのですが、やっと実力が証明されました。
理由は、私たちの支援・・・ではなく、メトロバンクの支援による乾燥ベッド建設です。設備があれば良いコーヒーが作れます。コーヒー作りは科学で再現性があります。
<各農家について>
優勝はベンゲット州ラトリニダッド市の若い農家 Mr. Rodyio Tubal Tacdoy。
全参加農家の中で2番目くらいに若い。
なお、本大会において最年少の参加農家はMr. Gnash Ryland Lawagey (マウンテン州サガダ町)。
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Photo: Facebook DTI Cordillera Administrative Region 2025 May 09. https://www.facebook.com/photo/?fbid=1005045855146098&set=pcb.1005046011812749 |
ミンダナオ島からの入賞が多く、北部ルソンの入賞者が少ないのは、農家が小規模で提出の最低ロットが120KGを出せないためである。
2位は、南ダバオ州バンサラン町のBACOFA農協のMs. Roquita Dela Cerna。彼女は2023年11位、息子のJhon Larence Dela Cerna君が受賞(彼自身も2023年2位)。
Marivic Dubriaさんの農園の隣の農園。
新築の家からの眺めが素晴らしい。
Marivic Dubriaさんの農園の隣の農園。
新築の家からの眺めが素晴らしい。
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Photo Credit:Lin Qui, Model Cooperative Network https://www.facebook.com/photo? |
動画
https://www.facebook.com/reel/608958652165823
3位Mr. Uldarico Deguilmoは、マリビックの近所で親類。
マリビックに鍛えられて今年初入賞。盾を受け取るのはマリビック本人。
マリビックに鍛えられて今年初入賞。盾を受け取るのはマリビック本人。
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Photo Credit: Facebook Ms. Marivic C. Dubria 2025 May 09 https://www.facebook.com/photo/?fbid=1132664308888788&set=pcb.1132659552222597 |
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Mr. Uldarico Deguilmo https://www.facebook.com/100056252195266/posts/1186529513232111/?rdid=6h5t3t4id97DCdH4# |
孫のAprilさんが、マリビックの息子のJoemar君の奥さんで一緒にMt. Apoなどのツアーガイドをしています。
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April さん(右)、左はマリアルースさんの娘のマリアン14才。 アポ登山についてきてくれた。 |
4位 ブキドノン州パガントゥカン(Pangantucan)町のガルセス・ファミリーから。
5位 南ダバオ州バンサラン町のBACOFA農協のMs. Marifel Dela Cerna。2021年4位、2022年優勝。2位の家の隣。以前はかなりみすぼらしい家でしたが、今では立派な御殿に。試飲もしましたが美味でした。
6位、北部ルソン島マウンテン州サガダ町から、Mundo Nuvoという品種且つ水洗式での入賞。新しいことに取り組む気概のある農家。Mr. Gareth Likiganさん。
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Photo: Facebook DTI Cordillera Administrative Region 2025 May 09. DTI facebook.com/photo?fbid=1005045905146093&set=pcb.1005046011812749 |
7位 BARMM地方南ラナオ州アマイマナビラン町。Mr. Samuel M. Ochea Jr。2023年にもSt. Mary of Farmers Organization, Inc. から入賞者(7位)を出していました。試飲をしましたが十分美味。産地として確立されてきています。
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Photo Credit: Ministry of Trade, Investments and Tourism (MTIT)-BARMM |
8位 ブキドノン州タラカグ町のMILFACO。ウオッシュド。
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Photo Credit: DTI Bukidnon https://www.facebook.com/photo?fbid=1127549029414369&set=pcb.1127562422746363 |
9位 ブキドノン州タラカグ町のMILFACO。ナチュラル。
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Photo Credit: DTI Bukidnon https://www.facebook.com/photo?fbid=1127549082747697&set=pcb.1127562422746363 |
10位 ブキドノン州タラカグ町のMILFACO。ハニー。Ms. Jocelyn Sulatan
3連続入賞!!!
https://www.facebook.com/photo?fbid=1127549029414369&set=pcb.1127562422746363
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Ms. Jocelyn Sulatan 📷Katuhisa Ota |
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Ms. Jocelyn Sulatan 📷Katuhisa Ota |
赤い熟した豆だけを収穫したことが伺えます。十分にきれいな豆です。
有名な農家なので、入賞の可能性があると思い2024年11月に撮影。
近所(親類?)のRosebelle Sulatanさんは2023年9位に入賞。
11位 Mr. Regino D. Omarol ブキドノン州マライバライ市のInhandig Tribal Multi-Purpose Cooperative。少数民族の団体です。
2017年PCQCが開催された時に優勝しました。
特筆すべきは、品種をスイートコーヒーのみで退出してきたことです。
技術があれば、もっと上に行けた可能性が高い。
https://www.facebook.com/share/19QR2u8Sae/
12位 Mr. Nestor Labraquez
BARMM地方南ラナオ州アマイマナビラン町。
産地として確立してきています。
一度、訪問してみたい。
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Mr. Nestor Labraquez(右) Photo Credit: Facebook Page of Ministry of Trade, Investments and Tourism - BARMM https://www.facebook.com/share/p/16a2ysSz3r/ |
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