希少性
世界生産量:約1,000万トン
フィリピン国生産量:25,358.38トン(Philippine Coffee Roadmap 2021-25)
全世界の0.25%程度。
日本に輸入されるコーヒーの量:404,816トン
https://coffee.ajca.or.jp/pdf/data-yunyu-suii2024.pdf
日本に輸入されるコーヒー生豆の量:352,308トン
日本に輸入されるアラビカコーヒーの量:不明。
スペシャルティーコーヒーの生豆の量は、53,608トン
日本に輸入されるフィリピンのコーヒーの量:7.5トン(2019年)
https://coffee.ajca.or.jp/pdf/data7-import-gc2024.pdf
輸入される生豆のうちのフィリピン生豆の割合:0.002%
数量的には希少
どんな組織か?
作ったコーヒーをただ売るだけの組織→
品質、スペシャルティーコーヒーでフィリピンコーヒー産業を切り拓いてきた組織。
バイヤーに言われた価格で販売していた状態→収穫後処理(収穫、乾燥、選別)の技術を高めて付加価値をつけて販売。
2,3しかバイヤーがいなかった状態から、30のバイヤー、公的機関や銀行とも連携
野菜の作付からコーヒー樹をベースにしたアグロフォレストリーに転換し、土壌保全に良い影響を与えている。
2017年頃は行われていなかった会議が、現在では毎月役員会を開催、年に1回総会を開催し、会計報告、議事録の保存など組織運営がなされている。
事務所、生豆買取ステーション、倉庫、焙煎機など資機材を保有。
組織の内部の価値規範・能力・資源、組織外部の民間企業、行政と連携、環境保全の面において、その能力・パフォーマンスを高めてきた。波及効果として、産地が出来たため民間の小さな自家焙煎カフェが増えてきた。大きなカフェでも輸入豆→地元産の豆を使うようになってきた。
これらの変化を南部ミンダナオで体現してきた団体がBACOFA農協です。
どんな思いで作ってきたか?
1)コーヒーが唯一の解
貧困を改善してもらいたい。
そのためには、コーヒーが高く売れなくてはならない。
日本の市場で評価されれば、フィリピンは外国人の評価に影響されやすいから、フィリピンでも良いコーヒー「Specialty Coffee」が広まるだろう。
世界で最も食べ物にうるさい日本人に意見をもらえば農家も行動する際の判断の材料にしてくれるだろう。
また、山の斜面で野菜を作っているが、土壌流亡が激しい。
コーヒー樹ベースのアグロフォレストリーにした方が良い。
しかし、コーヒーの苗を植えろと言っても、収穫できるのが3年後で、年に1回しか収穫できないコーヒーを農家が進んで植えることはない。
強制的に植えさせることも出来ないし持続性もない。
コーヒーの価格が高くなくてはならない。
貧困改善と環境保全の2つも目的を達成するためには、コーヒーの品質を高めるしかない。
コーヒーが唯一の解と思ってやってきました。
2)自分たちで決定し、実行し、経験を通して能力をつけていくこと=エンパワメント
貧困とは、資源がないだけではなく能力も不足している状態との認識に立っています。
自分たちで自分たちの活動を決定する、実行する、そして成功も失敗も糧にして次の経験に活かすような農家になってもらいたいと思っていました。
市場(バイヤー、消費者)から学ぶことは多くあり、評価を農家に伝えるようにしました。
BACOFA農協がバイヤーを集めて「今年の価格は・・・ペソ/KG」と言い渡したこともあり、立場的に強くなった年もありました。
貧困を改善することが出来るのは農家自身という思いで、口出しを控えて見守る程度の付き合いをしています。
フィリピンのコーヒーを飲むことによって何の支援になるのか?
・1杯飲むくらいで支援にはならない。
・農協の全量を買ったとしても、一時的には支援になりますが、持続的な支援となる保証はありません。農家・農協は自立しなければならないからです。
しかしながら、飲んで伴走は出来ます。
・フィリピン人はFBが大好きですから、1杯飲んでFBメッセンジャー等SNSを通してで美味しかったと伝えてあげることで、農家のモチベーションがあがり、また、不味かったと伝えれば、改善のきっかけになります。
Facebook: BACOFA Coop
https://www.facebook.com/profile.php?id=100080797665689
・特に日本のカフェの方は、よくない豆を見かけたら遠慮なく、BACOFA Coopのメッセンジャーに、写真を添えて注意して頂けるとありがたいです。
・個別の農家も日々活動して様子をFBに上げていますので、気にしてみてあげて頂ければと思います。
・BACOFAに続いて、今、フィリピンでは良いコーヒーを作る団体が増えてきています。
・コーヒーに関してはどの団体も、フェアトレード認証を取得していません。
・フェアな状態とは1点の価格で決まるものではなく、農家自身が勝ち取るものだと考えています。
・情報も限られているので難しいと思いますが、生産者のことをもっと知ってもらいたいと考えています。
・消費者の方も、もっと生産者への意識を高めて頂きたいと思っております。
・消費者が、特定の生産者とつながること、は1つの支援の形だとは思います。
・生産者(農協)は組織内部の能力を高めるだけでなく、民間企業・行政と連携し、おかれた自然環境において負荷をかけないように良いコーヒーを作っています。それら全体にも目を向けて、「発展しているか」「搾取はされていないか」「自然環境に負荷をかけていないか」「品質を上げる努力はしているか」「価格を下げる努力をしているか」「農家同士仲は良いか」など評価する目をもって頂きたいと思っています。
・もちろん、難しいことを言わずに美味しいか、美味しくないか、その味覚だけでなく、美術品を鑑賞するかのように、それらを作る人々の社会、心理などにも思いをはせて飲んで頂きたいと思います。
・推しの農家やスタッフも見つけてあげて下さい。
その方が美味しくなります!
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