スルタンクダラット州セナターニノイアキノ町のコーヒー農家訪問(5)Des Cafe

 6月26日、Google Mapで見つけたDes Cafeを訪問。

https://maps.app.goo.gl/N8tpumtQ9q4fUJVa8

「地元の有名人Mr. Rey John A. Bascoのコーヒーを置いてあるか」が関心事。

女性店主に尋ねると「Mr. Rey John A. Bascoのコーヒーは置いてないけれど、自分たちのコーヒーならあります」という。

Mr. Rey John A. Bascoは2024年ロブスタ部門優勝、2025年は11位。しかしオークションでは最高値(P1,700円/KG=4,450円、2025年5月10日時点、OANDA為替レート)をつけた農家。地元に、こういう資源があって、活用出来ていないのは?などと考えていると

女性店主は、棚にあるピザの空箱をどかして「2025年の品評会で9位になりました」と盾を見せてくれた。

Ms. Desiree Grace Arzagon
PCQC2025 ロブスタ部門 9位の盾

太田:(Rey John君より順位が上じゃないか、ここは、BACOFAみたい品評会で表彰された農家が集まっている町だ。対応を間違えたと思い返して)「すごいですね。ではそのコーヒーを下さい」とブレイクタイム。

半野外の店内。夕方写す。

町内の農家を支援して良いロブスタを作っているとのこと。

途中からRey John君も加わりコーヒー談義。

話が長引き、夕食を別の店で先にオーダーしてあったが、行っている時間がない。女性店主(Ms. Desiree Grace Arzagon)の息子さんが取りに行ってくれた。

ゲストカードを頼まれた。

インターンの内藤さんは「珈琲」とレタリング。

私は、コーヒーに携わるきっかけになった思い「極真」と「闘魂」と書いた。

開発のアプローチで参加型アプローチ(Participatory Development)やコミュニティ開発(Community Development)、コミュニティーオーガナイジング(Community Organizing)を学び、観察・調査する一方で、ビジネスの側面はブラックボックスというか、私が学んだ学問からは分析ができない営みでした。

例えばBataan州Orion町の漁村に住み込み調査しましたが、漁民が販売するものは漁で獲った魚、加工しても干魚程度で、それ以上はなく、このあたりが市場へアクセスする限界かなとぼんやり思っていました。

しかし、コーヒーならば乾物なので、日本の消費者に届けられる、日本の消費者は世界で味に一番うるさいので、フィードバックを返してくれる、そのフィードバックを農家が活動に反映させ改善していくことが可能。職業を通じて、社会にアクセスし、能力を高め、貧困改善すること、それがコーヒーなら可能と考えました。

貧困とは単に資源がない状態ではなく、資源と能力がない状況と定義し、能力を強化する場合、そのベースは職業における能力が優先度が高い、なぜなら、1週間のうち5日を職業に充てており、コミュニティ全体の活動(ミュニティの自治活動)は、農作業や漁業の休日で行われるもので、その活動で農家の能力が高まったとしても、発展性に限度がある。直接的に収益・利益になることも限度(自治体の予算)があり、1年に何回も利益を得られ、計画-実施ー評価のサイクルを経験できるわけではない。

コーヒーならば、純粋なコミュニティー開発ではないが、バリューチェーンの開発を通して農家のエンパワメント(農家自身の責任において判断・実施という経験を通した自立、成功も失敗も含めた経験的能力の育成)を出来る、これがより良い開発のアプローチではないか、とそれまで自分が信じてきたアプローチからより真を極めるという意味で「極真」。

もう1つは、考えるだけでなく、自分で貧困問題を具体的に改善してみたい、Fighting against Povertyという意味で「闘魂」。理不尽な社会の不正や貧困に対する怒りというのは、自分にとっては原動力で重要なものと捉えています。

極真と闘魂は昭和の2大キャッチフレーズで、DesCafeさんの話から逸れましたが途上国の開発に携わる私の想いのバックボーンです。


翌27日、畑から戻り、ランチも頂く。
1人前 量が多い。P150 。

手作りシュウマイ

食事中に農家が登場。
Mr. Joey Maravillas。
2025年品評会ロブスタ部門6位。

入賞者の多い町です。

FB: Desiree Grace Arzagon 
https://www.facebook.com/daisygrace.arzagon

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