天皇誕生日祝賀会 於ダバオ市 2024年2月15日

 15日(木)、天皇誕生日祝賀レセプションがダバオ市SMXコンベンションセンターにて開催された。主催は在ダバオ日本国総領事館。地元政界、財界、日本人商工会議所、日系人会など300人以上が参加。さらに、北九州市、泉南市、浜松市から大勢の人や企業が参加し「ダバオ新時代」を予感させられた。

挨拶は、石川総領事、キタインダバオ副市長(バステ市長の代理)、山本泉南市長の3名。

冒頭の挨拶で、石川総領事は、北九州市、泉南市、浜松市からの参加各企業や団体に対して感謝の言葉を述べた。

山本泉南市長は「日本全国の市町長の中で一番フィリピンが好きなのは私(Among the mayors, I am the one who loves the Philippines most)」と言い切った。

 




石川総領事、キタインダバオ副市長、山本泉南市長による乾杯の音頭。


北九州

ダバオ市とは環境姉妹都市。日本の近代化を支えた歴史があり、また環境汚染を克服しノウハウを蓄積してきた。JICA草の根スキームで、家庭ゴミの減量、収集、リサイクルの効率化を目的としたプロジェクトのフェーズ2が実施中。また、WTE(Waste to Energy)も提案されている。共和国法8749Philippines Clean Air Act大気汚染防止法)で、ゴミの一切の焼却を禁じている。そのため埋め立て地の確保や輸送に多大なコストを要する。

 

環境先進都市の北九州の事例やダバオ市内における活動から学び、全土へ適切なゴミ処理方法が横展開することが望まれている。

 


泉南市

20234月に、ダバオ市と姉妹都市締結。関西国際空港の一部は泉南市で、関西経済圏の玄関口。何がすごいって、山本市長33才が、もとパヤタスのゴミ山で日本の老舗NGOソルトを通じてボランティアをしていた縁から、フィリピンへの思い入れ、フィリピン愛が強い。2022424日初当選。当時最年少で、初の平成生まれの首長となった。

 

連れてくる市職員や企業関係者も若くて元気が良い。グローバルトレーディング、マルユウ、Prime Aid、双日、東部トップツアーズ、With the World、不二製油の関係者がダバオを訪問。

・交流中の学校訪問

・ミンダナオ日本人商工会議所表敬

・バステ市長表敬

・天皇誕生日祝賀会参加

・ビジネスフォーラム(ビジネスマッチング)

・サマール島へ観光

・市内観光

・夜ハロハロを食べに行くイベント

これら1つ1つ単独で記事に出来そうなほど充実した内容。

 


バステ市長も若く、「5月に東京に行くから、泉南にも寄るわ」「アポ山へ一緒に登ろう、もう自分は15回は登っていて、コースを選べば6~7時間で登れる」と山本市長とは仲が良いことが伺えた。

天皇誕生日では、泉南市ブースでは、梅干し、焼酎の試飲の他、地元産タオルやレトルトカレー、ドリップコーヒー、パンフレット等豪華詰め合わせを配布。

 




祝賀会翌日のビジネスマッチングでも、地元のダバオ市商工会と参加義業の間で可能性が探られていました。

 


個人的に通訳として参加させて頂きましたが、祝賀会前日のフィリピン日系人国際学校における寄贈式(マルユウ食品さんより泉南市を通じて多大な寄付)は、泉南市-不二製油―地元農協-PMCEIとの関係で、チョコレートレクチャーと試食を実施。

ダバオ市民でも生産現場や製品のことを知らない人が多いので、非常に良い交流の機会に。今後、チョコレートを通じた教育交流に注力したい。特に、熱帯農業や開発学、産業育成に関心のある方、是非泉南市、不二製油、地元農協と一緒にミンダナオのカカオを盛り上げませんか?

 


備考:ダバオ地方でフィリピン国の80%のカカオが生産されます。ダバオ地方の中でもダバオ市でもっとも生産量が多く、情報と実物が集まっています。不二製油はカカオ農協BARBCO及び弊社と2019年よりカカオの試験をしています。


浜松市

浜松市がすごいのは民間主導で、コンベンションホールの1辺すべて関係者のブースで埋め尽したこと。さらに、入り口にはSUZUKIジムニーが展示。市のブース(テーブル)もありましたが、お茶の村松商店、うなぎパイの春華堂、ヤマハ、スズキ、語学プログラムの提携校のPhilippines College of TechnologyPCT)など民間の勢いがある。展示以外にも、学校やロータリーの関係者も五月雨式に訪問。




ヤマハは、PCTにバイクを先秋に16台寄贈、SUZUKIも自動車4台、自動車エンジン4台、船外機2台を寄贈。またロータリークラブからは、ピアニカを1400台地元高校に寄贈。

 



その他、ODA事業ダバオバイパス(清水建設、竹中土木JV)の展示、冷凍マンゴの製造と輸出のナカシンインターナショナルはマンゴープリンを試食用に提供、地元旅行会社Hello World Tours、秋田県からの出展もあり、さらにミンダナオ北部に工場を新設する予定のヤクルト、マニラからCanonも展示。

 



石川総領事のお人柄・営業力(「声掛けたら全部来てくれた)、フィリピン経済及びダバオ市の興隆(もうすぐ人口200万人)、それによる日本の自治体や民間企業からの注目を集めつつある証左ですが、潮目が変わったという印象です。





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