Kapeco Project 事業報告とお礼/ フィリピン国コーヒー品評会(PCQC)2023 優勝予想

昨年Kapeco Projectでクラウドファンディングをさせて頂きました。

1.事業報告とお礼
その予算でBACOFA農協の事務所兼倉庫を標高1,500mの地点に建設しました。建設地は、旧倉庫の跡地。旧倉庫は2019年末の地震で崩壊しておりました。3年ぶりに倉庫が出来たわけで、支援者皆様のお陰で実現しました。感謝申し上げます。

2度目のクラウドファンディングとなった昨年の支援金額は1回目を下回ったのですが運営において効率が向上し資金をより多く農協に回せました。
実際の建設費は60万円ほどで、供与は50万円。
足が出た分は、農協が負担しました。
かなり感謝されております。



果皮果肉の除去

日本人の子供が豆の選別を手伝った時。
BACOFAの女性たちが大喜び。


フィリピン農業省が建設した倉庫は2019年末の地震で崩壊。
従い倉庫建設は必須で悲願でした。

2.フィリピンコーヒーエキスポ開催中

現在PHilippines Coffee Expoが開催中です。明日、全国コーヒー品評会の結果が発表あります。農家が最も興奮する瞬間です。

優勝予想をしてみます。

<優勝予想>
◆アラビカ部門:以下の5人(団体)の誰かと予想します。
1)Ms. Marivic C. Dubria (南ダバオ州バンサラン町、Dubria Farm、前BACOFA Coop組合長)
2)Ms. Cherry Gil Cabanday (南ダバオ州バンサラン町、BACOFA Coop)(BACOFA Coop役員、昨年2位)
3)Ms. Marites Allerano+Ms. Marifel Sor Dera Cerna(南ダバオ州バンサラン町、BACOFA Coop、2021年1位、2022年1位のコンビ)
4)Garces Farm(ブキドノン州パンパトゥカン町、Mt. Kalatungan)
5)MILFACO ブキドノン州タラカグ町、Mt. Kalatungan)

理由
基本的に好き嫌いでなく実績ベースで選んでいます。

1. Ms. Marivic C. Dubria
BACOFA Coopの役員、組合長を歴任。Coffee Queen、Specialty Coffeeの母と呼ばれる。2018年2位、2019年優勝(86.36ポイント)、2020年非公式優勝、2021年3位(娘名義)。
今期は2019年と同じ作り方(ナチュラル)をしたというので、同等のポイントが期待できるので優勝候補とした。

22年は入賞しなかったがYellow Tuttle Coffeeが焙煎した彼女のコーヒーはフルーティーさが強く、後味はきれいに消える素晴らしいものでした。

Mother of Specialty Coffee, Coffee Queenと呼ばれることもある。
明るい人柄で人気があるフィリピンで一番有名なコーヒー農家。

2 Ms. Cherry Gil Cabanday
昨年2位。現BACOFA農協役員。BACOFAは現在メンバー110人程度。一昨年、BACOFAで働き始めるや、コーヒー愛に目覚め、初出品で昨年2位のシンデレラデビューを果たす。昨年の実績と今年の畑や乾燥の具合を考慮して優勝候補の1人に上げた。

さらにこ彼女のお母さん(Ms. Josephine Libres)は家がマリビックさんの向かいにあるにもかかわらず技術的に向上をしてこなかった。
ところが、昨年娘が2位になるや、俄然やる気を出し、本当に熱心にコーヒーの収穫後処理に取り組んでいて私が「上手に作っているね、今年は5位に入るかもね」と軽口を叩くと「5位じゃ嫌だ」という人になった。人はいつかは変わるものだと気づかされた。チェリーヒル(ジョセフィン・リブレス)の畑は木が新しく樹勢が良い。
バンサラン町の幹線道を沿いにカフェ(Isabela's Cafe)もオープン。
親子で勢いのある生産者。元ミスバンサラン町。

3 Ms. Marites Allerano (Sorter Ms. Marifel Dela Cerna)
マリテスは2021年優勝者、マリフェルは2022年優勝者。今年は豆の生産農家がマリテスで、選別(Sorter)がマリフェルというコンビで出品したらしい。マリフェルは2021年4位と実績がある。マリテスは収穫が遅れたため、かえって果実が十分熟して美味しくなっている可能性がある。以上、実績と畑の状態から優勝候補に挙げた。

4 MILFACO (Talakag, Bukidnon)
2018年4位、2019年2位、2022年4位。今年は3点(ナチュラル、ウオッシュド、ハニー)の3点を出品。品種がティピカとスイートのミックス。ウオッシュドでも柑橘感のある酸味や甘味が感じられる。3種すべてトップ12に入賞する可能性がある。

5 Garces Farm (Pangantucan, Bukidnon)
この生産者はまだ会ったことがありません。
3月のブキドノン州内のコンテストで高得点(85~86)で優勝。
そのままの実力を発揮できれば上位入賞、優勝も可能性はある。
なお、隣にはバイヤニハン・ミレニアム・マルチパーパス・コープラティブ(BMMPC)という団体があります。こちらも例年ロブスタ種及びアラビカ種で入賞者を輩出しています。
品種はMILFACOと同じ。

◆ロブスタ部門
1. 南イロコス州Sigay町
昨日(6/1)ブースで試飲し、ボディも良く、クリアー。旨味が感じられ満足度の高い1杯でした。もし品評会に提出したロットがより高品質なら優勝しても不思議ではない。
2022年優勝の実績あり。

2.ブキドノン州Maramag町 Kape Maramag
フルーティーな酸がありクリアー。飲みやすい。
アラビカに近い印象。
2017年優勝。

3.Sultan Kudarat州のMr. Rey John Abas Basco君
昨年3位。若くてイケメン。なお彼の作ったリベリカはフルーティーで大人しい素直な風味でした。市場に出回っているリベリカは収穫後処理が不十分で雑味が多い。


ロブスタは南イロコス州Sigay町とブキドノン州Maramag町 Kape Maramagで性格が異なるので評価し難い。

アラビカの中でも水洗式(ウオッシュド)で一番になるのは、ティピカ種のMILFACOでしょう。さらにMILFACOが出品した3種すべて入賞、さらに欲を言えば優勝もと願っています。
BACOFA Coopは1団体として最多の12出品。マリビックファミリーグループは5出品、同じバルタカイ地区や隣の村からSergio Loonさんや他の個人団体が4出品(?)と半数を出品。「Home of Champion 」の名誉を守るか。

◆国全体として
アラビカ部門は南ダバオ州VSブキドノン州の戦いが熱い。
なおトップ12には、南ダバオ州バルタカイ地区から6~7、ブキドノン州から4、ルソン島ベンゲット州やマウンテン州サガダから入賞と予想。

ロブスタ部門は例年、上位12人をルソン島とミンダナオ島で半分ずつ分け合っています。
 

Ms. Marivic C. Dubria


Ms. Cherry Gil Cabanday


Ms. Marifel Dera Cerna


Ms. Joannah P. Dumaquita of MILFACO 


Mr. Rey John A. Basco


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