SCAJ2022 フィリピン大使館 初参加

 2022年10月12~14日、東京ビッグサイト(東京都江東区)にて、SCAJ2022 World Specialty Coffee Conference and Exhibitionが開催され、フィリピン大使館貿易投資部が始めて参加した。フィリピン大使館のブースには、フィリピンから3名のコーヒー関係者が参加した。

Day 1 (10/12) 終了後


Mr. Rich Watanabe
元々、ニューヨークのコーヒー取引をしていた。フィリピンからアメリカへの輸出量はゼロ、ネスレが購入する金額も1キロ50セントくらい。農家に将来が見えなかった。
希少リベリカ種(バラコとフィリピンでは呼ばれる)を出展。
リベリカは、カビテ州、バタンガス州、マギンダナオ州で栽培される。
Coffee Heritage Project主催

Ms. Varra Velasico
現ベラコーヒー社長
ルソン島を代表して、サガダのアラビカやバラコ(リベリカ種)を紹介。
NGO勤務。品質の良いコーヒーがあるのに地元で消費されているだけでは、もったいない。消費者に届けようと2年前にコーヒービジネスをスタート。

堀江拓生(青山通商)とKatsuhisa Ota (私)
ミンダナオ島を代表して参加。
・BACOFA Coop Ms. Marivic C. Dubria (マリビック・ドゥブリア)のカティモール種のナチュラル(Mt. Apo)
・MILFACO のティピカ種のナチュラル(Mt. Kalatungan)
・Miel Internationalのティピカ種のウオッシュド(Mt. Kitanglad)
ミンダナオを代表する生産者、3つの山から出品。
私は6年前に現地に移り住み、主にBACOFA Coopの農家とコーヒーの品質改善をしつつ輸出に取り組んできた。青山通商が輸入元。



Day 2 (10/13) 終了後


■チョコレートも展示
・cocomas chocolate&cafe(草加市)のチョコレート 
 2022年アジアで金賞受賞。
 2021年AOC銀賞及び銅賞、2020年AOC銅賞。
・Auro Chocolate
・Malagos Chocolate

■カスカラ(コーヒーチェリーティー)
ミンダナオで清潔に製作しています。
玉露で有名な鎌倉明香庵の中野先生に3日間も手伝って頂きました。感謝です。
コーヒー果実を干しているとカビが生えたり虫もつくので、それを避けるように天日干しは3日間のみ、以後機械で乾燥させ、清潔に作っています。是非、飲み比べて下さい。

■3つの奇跡

1)フィリピン本国からのコーヒ豆やチョコレートの送り出しが遅れ、DHLや税関の配慮でSCAJ前日(10/11)の午前に届く。前日のブース設営にギリギリのタイミングで間に合った。

2)シノバックワクチンで渡航制限に引っかかったフィリピン人出展者(Mr. Rich WatanabeとMs. Vanessa Velasco さん)が、日本政府による10/11からの渡航規制の緩和により、SCAJ前日に入国出来た。お二人は会場に前日の16時頃到着。

3)アームズのメンバーのヘルプ
ブースは会場の端なので、大勢の人は来ないと思っていたら、10時開場と同時に人群れがやって来て引きも切らない。フィリピン大使館関係者だけでは対応不能。

5人も6人もほど強力なボランティアを一般社団法人日本焙煎技術普及協会(通称アームズ)さんから派遣して頂きブースを回すことが出来た。

3つの奇跡の3連続で今回運営が出来た。
ありがとうございました。

上のコメントはフィリピン大使館貿易投資部アドバイザー片倉憲一氏(66)の打ち上げでの乾杯の挨拶の言葉です。
Day 3 (10/14) 終了後



■フィリピンからの参加者のコメント

Mr. Rich Watanabe(49)
大勢の人がフィリピンブースに来て驚いた。来場者の10%くらいが来たのか?会場では中心から離れた遠い一番後ろであったにも拘わらず。最も忙しいブース。ボランティアの皆さんがランチがなかったのも知っています。日本にリベリカを広めたい。

Ms. Varra Velasico(46)
人が多くて驚いた。
日本人のボランティアがフィリピンのコーヒーのために働いてくれて驚いた。

Dr. Kastuhisa OTA(51)
まず、フィリピン大使館の出展成功にお祝いと感謝の両方の気持ちがある。
我々は、事前に生豆をARiSE COFFEE ROASTERSに郵送し、焙煎してもらっていて、届かないリスクは避けていたし、美味しく焼いてもらって準備万端整えていた。
しかし、当日、開場と同時に、大勢の人がやってきて切れることがなかった。

メインゲートからおそらく壁伝いに歩いてくると、フィリピンブースにぶつかる、そしてフィリピンのコーヒーが珍しいので、足を止める人が多く、大使館関係者だけでは対応不可能だった。アームズのメンバーの方々がボランテイィアで入ってくださり、常に3種以上のコーヒーを提供し続けてくださった。

チョコレートの試食
フィリピン人もExtraordinary Amaizingと言っていたが、あり得ないご協力を頂いた。チョコレートも本国やcocomas chocolate&cafeの増田恭子(草加市、2022年アジアで金賞)が大量に用意してくれて、それも人が足を止める要因にもなった。

フィリピンコーヒーに対する関心の高まり
2019年の出展時(青山通商と弊社共同出展)と比較すると、フィリピンコーヒーに対する関心が大きくなってきていた。自家焙煎店さんの興味も、以前は相手にされていなかった商社さんにも関心を持って頂いた。

アジアのスペシャルティーコーヒー仲間
カンボジアやフィジーでコーヒーに取り組もうとする若い人が出てきた。ベトナムやタイ、ミャンマーには日本人も入っている。各国に1,2人は、そういう人がいる。アジアのスペシャルティーコーヒーを盛り上げて行きたい。

運営に関しては課題が多い
途中、ミル2台がおかしくなったり、電源が少なく機材の使用において不便であたっり、ブース全体を管理する人間がおらずアームズの方々がどの豆を提供して良いのかわからず、と最終的なしわ寄せがアームズのボランテイィアの方への負担になってしまったことは反省点でありこの場でお詫びしたい。改善点は聞き取りしたので、また次回に活用させて頂きたい。

終わってみれば多くの方に興味を持って頂き、フィリピン大使館ブースは初めての出展を成功裏に終えることが出来ました。
関わった皆様に御礼を申し上げたい。

打ち上げ (10/14)

打ち上げ 02 (10/14)


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