フィリピンのコーヒー産業が発展した理由

フィリピン国初となるPhilippines Coffee Expoが9月14~15日に開催。

予想よりも参加者が多く、活気があります。
コーヒーに関わり始めて6年。以前は想像できない規模でのイベントになりました。

<コーヒー産業が成長している理由を思い付くままに以下にメモ>
1)国民に中間層が増えた。食事代に匹敵する額をコーヒーに払える層がいる。ある程度の人口と経済。
2)輸入品より良いコーヒーが国内で生産できるようになってきた。
3)行政が効率的になってきた。
4)行政の予算が地方の産業育成に資金が回されるようになった。
5)コーヒーに関わるNGOsの存在
KAPWA UPLIFTMENT FOUNDATION, ACDI-VOCA, Coffee for Peace, ルソン島ではCordillera Green Network, Peace& Equity Foundation.
特に1つ挙げればACDI-VOCA. 広範囲で多くのトレーニング、セミナーを実施。アメリカ農務省系のNGOで他国での経験と資金力がある。
6)品評会とオークションによる農家のモチベーション向上。Philippines Coffee Quality Competionは農家に取って努力の成果を試す場であり祭り。
7)スペシャルティーコーヒーを作って当たり前という気風。特にBACOFA Coop。
8)農家も自分でブランディングできる。
9)小資本で開店する店がここ2、3年目立つ。
10)農家-民間-行政-NGOsの関係が良好。
11)嗜好品であり、品質の高いコーヒーに対するニーズがあった。喚起された。
12)各種資機材が入手可能になってきた。
13)パッケージ資材の充実。
14)ITの発達。農家とバイヤーがITで簡単に連絡できるようになった。
15)市場ないし消費者から農家へのフィードバック。特にスマホ(IT)の発達による影響大。
16)優良生産者への表彰の機会が増えた。周辺の農家へポジティブな影響あり。
17)知識の増大。コーヒーに対する知識が関係者で増えつつある。
18)生産及び収穫後処理、焙煎のメンターの存在。
19)ローカルプロダクトにプライドがある。GO LOKALを良しとする価値観がある。
20)バリスタはおしゃれで尊敬されている。そのバリスタが農家を尊敬している。
9/15 追記
21) バリスタや自家焙煎店コーヒーに関わる民間企業が農家にたいしてトレーニングを行う。フィードバックを超えて「教え魔」に。
22)世界的な基準と方法
評価方法が確立されている。そして、一定の方法を実施すれば美味しいコーヒーが作れる技術体系がある。
23)国の目もコーヒー産業に向いた。2017年ロードマップ策定。BARMMのコーヒー産業ロードマップも策定中。
24)コーヒーに関する組織が円滑な発展に寄与
例えば、National, Regional, and Provincial Council, Philippines Coffee Guild.
民間のコーヒー専門家の会員が多いPhilippines Coffee Guildは今後Specialty Coffee Association of the Philippines (SCAP)に発展にする可能性があり注目。
25)若い。
コーヒーに関わる層が若い。
特に民間のバリスタやカフェ従業員。役人や農家も比較的若い。

国~地方~州~市町~農家まで
農家~バイヤ~自家焙煎店~消費者へ
All Philippines で盛り上がっています。
(日本の高度成長気もこういう雰囲気だったのかな)


この勢いで生産者やカフェが増えると、5年後には今回の規模の倍のイベントになるのではと予想されます。

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