KITANGLAD (キタングラッド)山のコーヒー (2)

 キタングラッド山のコーヒーについて

ミンダナオ島中部に位置しています。
面積10,498.59km2(=岐阜県)、人口141万人(2015年)、州都マライバライ市。Mt. Dulang-dulang (2,938m) Mt. Kitanglad (2,899m) フィリピンで2番目、4番目に高いピークのある山系です。

なお、Mt. Kalatungan (2,824m)、という6番目に高いピークのある山系と平行にあり標高が1,300mあたりでも、斜面は緩やか。コーヒーや高原野菜の栽培に非常に適しています。

ダバオ市からは遠い。バスで6~7時間。マライバライで車かバイクに乗り、山の麓まで行き、途中から産地までは徒歩。

 
逆に2019年は確保に本当に苦労しました。
2月になっても選別してくれる女性が集まらないのです。

農園のマネージャーは、村の女性を集めると言っていましたが、フォローアップしても、「集まらない」という回答ばかり。「パイナップル農園に女性を取られた」というのですが解決にはなりません。

農園 標高1300m。
傾斜が緩やか。マカダミヤを日陰樹に。

農園の地勢、設備とも良いが、選別をする人(sorter)が集まらなかったのがボトルネックになった。

2019年は、低温による収穫の遅れ、反政府ゲリラによる治安懸念の他に、女性が集まらないということがボトルネックになりました。選別施設(倉庫)が、人里はなれたマノロフォーテック町にあったことも人が集まらない要因でした。
 
結果、20193月に以下の措置を農園側が取ってくれました。
1)農園の約10名のワーカーを幹線道路まで5kmほど歩かせる。
2)ワーカーにはトラックの荷台に乗ってもらい、選別作業所(倉庫)まで1時間強かけて移動。
3)選別作業
4)ワーカーがトラック荷台に乗る。
5)幹線道路で降りて徒歩またはバイクに乗り農園に戻る。バイクでは農園までは行けないので、最後は徒歩。
これを約10日間続けて、選別をしてくれました。
 
今思い出しても、体にずしりと重みがかかる手間です。
 



私も品質管理のために数日滞在。
100粒抜き取って、欠点豆を確認。
欠点豆が少ないと風味が良いことも試し焙煎して確認してもらった。
作業に労力をかけていることは分かっていたが、選別がやや甘かったので再選別を依頼。
契約を破棄しても良いくらいの、利益に対して原価が見合わないコストをかけてくれた。
 





品種はティピカ。アラビカ種の中では原種に近く美味。
製法はウオッシュド(水洗式)。大量を均質に早く乾燥精製するのには適している。
収穫は2018年12月~2019年1月。乾燥は同年2月。選別は3月。

横浜の低温倉庫で20198月から保管。
鎌倉のアイスコーヒーイベントでは、キタングラッド山のコーヒーを使います。
https://www.facebook.com/groups/260581609026875

お問い合わせは青山通商(東京都港区北青山、担当堀江)まで。
http://aoyamat.co.jp/japanese/company/



選別に携わったワーカー、農園マネージャーらと
マノロ・フォーテック町にて



コメント

  1. 現地ではパイナップル農園のほうがコーヒーより需要や知名度が大きいのでしょうか。投稿にある農園は大きな立派な農園と見受けられますが、パイナップル農園並みかそれ以上の賃金を提示できればワーカーを確保できるのでは、と単純に思ってしまっています。それでもきっと現地では足枷になっている原因が他にもあるのでしょうね。写真のワーカーの方々は今はどうなさっているのですか。

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