皆様感謝申し上げます/Thank you for your support



 フィリピンの品評会で、支援してきた団体が1位(アポ山BACOFA)、2位(カラトゥンガン山Milalittra)となりました。(1団体で複数ロットの提出可でしたので、BACOFAは4位、6位、7位、10位も受賞。)


思い返せば3年前、初めてMt. Apoのバルタカイ地区の産地を一目見て、「ここにしよう」と決めました。優柔不断な私にしては珍しい即決でした。昨年は2位になった団体の地域も見て好きになってしまいました。現地で素晴らしい人達にも会うことが出来たことも要因でした。


BACOFA Coopのメンバー w/ CFPのバイロン君(右から3番目)と。
1団体から最多出品、最多入賞。
組織としての地力がついてきた。

      
発表から1週間の間、いろいろな方からアドバイスやご支援を頂いたことを思い返しておりました。生豆選別、乾燥、試飲、生育、収穫、販売方法、カスカラ、保管、焙煎、輸入、配送、出展、取材とメディア掲載、人の縁を繋いで下さった方、事務をして下さった方・・・。一人では出来ないことです。
Submission of the contest entry beans.
Natural and Honey, 180KG each from Milalittra, Talaandig Tribe.
Datu Rio Besto and Marketing Officer Ms. Joannah
at DTI Bukidnon Office. Feb 2019.
Cupping before buying



6th Place: Ms Maria Luz Dubria,
She will be responsible for quality control 2019/20.
Sorting with her mother


 

She won by her and the members' effort.
She is one of the most prominent farmer in coffee.
朝、生豆選別の音で起こされた時の様子。
笑う門には福来る、と言いますが、明るいフィリピン人の中でも明るいマリビック。
しかし、この時は真剣で空気が張りつめていました。
機械的にふるっているだけではない。1粒1粒見て、取り除いていました。
この努力で優勝。2019年2月。

批判も頂戴致しました。それらは改善に役立てる動機となりました。(基本的に批判をして下さる方は知識経験がおありで、貴重な意見として受け止めますので、今後も率直に批判して頂ければ有難いです。)皆様本当にありがとうございました。心からお礼申し上げます。

比国のコーヒー産業はコーヒー先進国と比較すると「大人」と「赤ちゃん」のような差があります。来年以降増加するコーヒー果実の収穫を処理するには資機材が圧倒的に不足しております。すると、農協が農民の持ってきたコーヒー果実を買えないわけです。年に1回しか収穫出来ないのに、これでは痛い。また、品質安定化の為、工程や基準も設定していく必要があります。

一方で、今後日本では、農園単位乃至農協の各個人のレベルまでトレースできるような顔の見える販売体制の構築を目指しております。

生産から消費は1本の線でつながった一体的なものであり、日本側の意見は改めて応用するための知見として現地にフィードバックさせて頂きます。それら意見によって、農家個人は割合早く意識を変え、また農協組織内、農協-地方行政、民間企業間連携などの変化を起こし、社会は効率的で強靭となっていきます。弊社PMCEIは、これらの変化のプロセスを媒介致します。また、開発活動が1つの地域社会で完結せずに、バリューチェーンとして国を超える場合の開発の方法論は、どのようなものかという問題意識を持って取り組んでおります。
 
乾燥設備の不足の為、断腸の思いで、農協が買い取りをストップ(BACOFA)

乾燥設備の不足の為、せっかくの収穫を地面で干して低級品とする。(Milalittra)
シートのことをトラパルと呼び、ここで干されると風味は明らかに劣る。
右上に見える乾燥施設が最も大きい(約20万円)
今年は10ヘクタールから、来年は200ヘクタールからの収穫が見込まれ、増設が課題。


「一杯のコーヒー」を通じて、農家のハードワーク、誇りを感じて頂き、フィリピン国に関心を持ち続けて頂ければ幸いです。

生豆選別を手伝う。Milalittraにて。(2018年11月)
           
生豆選別のアドバイス (2019年2月)

フィリピンは隣国の友邦ですが、出稼ぎの仕送りが国家GDPの約10%。コーヒーに関しては、生産国でありながら輸入超過。特にインスタントコーヒー原料の輸入は世界1位という歪んだ状況にあります。適地適作と言いますように、コーヒーは産業としてもっと発展して雇用を国内に作っても良いと考えております。

力不足ではございますが、その一助として現地で活動しつつ、新鮮安全で美味しいコーヒーを提供して参ります。

今後とも、ご指導ご鞭撻の程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。


コーヒー苗木(手前)。
日本兵が使っていたと言われる家(奥)。
新しい日比関係へ向けて。
Kitanglad山にて2019年2月

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