まにら新聞に掲載されました Japanese News Paper for the Japanese in the Philippines (2019 March 7)

まにら新聞(The Daily Manila Shimbun、3/7/2019)に、ミンダナオ島のコーヒー生産の様子について寄稿した記事が、掲載されました。
http://www.manila-shimbun.com/category/society/news243616.html

朝6時。生豆選別の音で目を覚まされた。

コーヒー自給国を目指せ (top story 4 columns) Davao Coffee
品評会に向け生豆選びに熱
ミンダナオ島の生産者



以下は、記事の構成を変更し、加筆修正。
It is about announcement of the followings:
1) Philippine Coffee Quality Competition
2) Story about Mt. Apo farmers, BACOFA Coop.
3) Characteristics of Ms. Marivic C. Dubria, a marketing officer of BACOFA Coop.

 フィリピンの庶民が飲むコーヒーは、現状では輸入したインスタント・コーヒーである場合が圧倒的に多い。このため比は世界最大のコーヒー輸入国となっているが、実は国内生産量の8割を占めるミンダナオ地方を中心にコーヒー栽培が盛んな国でもある。(ロシア、中国よりもインスタントコーヒー原料の輸入量が多い。)

比ではコーヒー自給国、さらには輸出国とすることを目指し、2017年にコーヒーロードマップ(と呼ばれる国家政策)を策定し官民連携でコーヒー産業育成に取り組んでいる。

 ミンダナオ地方のコーヒー生産者は今、3月22日にマニラ首都圏サンフアン市(Barista & Coffee Academy of the Philippines)で開催される「Philippines Coffee Quality Competition(フィリピンコーヒー品評会)」に向け、出品する生豆選びを熱心に進めている。この品評会もコーヒー産業育成策の一環で、鑑定士によって80点以上の評価が得られば、生豆は「スペシャリティ」と評価される。6位以内に入賞した場合は、米ボストンにおいてオンラインオークションにかけられる栄誉も得られる。

 昨年のコーヒー品評会では、ミンダナオ島の生豆がアラビカ部門で2位、4位、6位と上位に入選した。(ロブスタ部門では、2、4、5位とルソン島と良い勝負)

 アラビカ部門2位の生豆の生産者は南ダバオ州バンサラン町に住むユアニータ・アマバさん(60)で、収穫後処理の担当はマリビック・ドゥブリアさん(41)だ。2人とも比最高峰のアポ山(2954メートル)山麓の標高1500メートルの場所でコーヒー栽培を続けている。

 マリビックさんは、地域の農協でマーケティングやコーヒーPRを担当しつつ、視察者の対応など渉外活動もこなす。昨年は比のコーヒー農家の代表の一人としてシアトルにおける国際展示会にも出席した。

 しかし、コーヒー生産者としての歩みが順調だったわけではない。マリビックさんは打ち明ける。 「コーヒーは苗木を植えてから収穫まで3年を要するため野菜栽培のような短期間での収益は得られない。コーヒーが収穫できるようになった後も販路が限られていたため在庫が10トン分積み上った年もあった」

 豆の乾燥選別はマリビックさんが主導し、村の女性とともに行っている。農協設立に関わった現地NGOのスタッフは「マリビックがいつも明るいので、私もいつも明るい気分になれる」と笑顔で話す。
笑顔の写真をまにら新聞に頼まれて送ったもの。
マリビック(左)コンテストの3点出品(ナチュラル、ハニー、ウオッシュド)
なお、真ん中マリアルースもいつも冗談ばかり言っている。コンテストに2点出品(今年は自分と両親とで出品。昨年6位。)右、アモールは選別が丁寧。25KGのみ購入。今年、日本で販売予定。

 笑顔を絶やさないマリビックさんだが、一人で生豆を選別する時だけは違った。周囲の空気が変わるほど真剣なまなざしで生豆を吟味していた。(ダバオ=太田勝久)



夜10時まで選別。
1粒の欠点豆も逃さないように目を光らせる。


昨年、2位になった生豆の計量

2018全国品評会2位マリビック、6位マリアルースの記念写真


2018品評会会場にて。左から2番目、Ginaさん、Frog Cafe オーナー(ダバオのサードウェーブコーヒー)
右の男性は、JP氏。農業省ダバオ地方事務所。

2018年2月、現地TV番組ABS CBN Agri Tayo(みんなの農業)の取材を受ける。
左、アメリータ。標高1275m。美味しいコーヒーを作る。
右、べべリンダンニョ。組合長。昨年のコーヒーの出来はイマイチで買ったが混ぜれなかった。




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